ハイリスク・ハイリターン

11月からのアルテイルをみていて感じたのはタイトルのようなことでした。
バージョンアップ当時のユーザーの拒否反応とゲームの遅さから生じた混乱、引退者・様子見の声が次々と上がり、プロデューサーの立源寺氏のBLOGがいわゆる「炎上」するなど、ネガティブ・スパイラルが生じていたように思います。
立源寺氏の説明にも出ていたように、FMSというプログラムでアルテイルを書き直すといういわば「アルテイルの作り直し」を行ったのが今回のバージョンアップなのだと思うのですが、新規オンラインゲームの立ち上げには常にトラブルがつきまとっている、といっても過言ではないわけです
ファンタシースターユニバースの「事件」はまだ記憶に新しいところだと思います)。
その理由はたいてい明かされることがない(もしくはボカされることが多い)のですが、立源寺氏から明確に過失を認める発言があるのを見ると、おそらく様々なオンラインゲームでの立ち上げのトラブルには、今回のアルテイルの混乱の原因のようなスケジュールからの失敗があるんじゃないだろうかと推測できたのが興味深いことでした。
そしてその失敗を取り戻すことができず、電子の海の中に埋もれていくのがオンラインゲームの常で、サービスが正常に動いているのは全体の数割、というのがオンラインゲーム界の現状なのだと思うと、非常に過酷な世界なのだなと思うのですが……トラブルがおきつつも、急速に事態の復旧を図ったアルテイルの「生命力」は驚異的なんじゃないか。
「炎上」のあった立源寺氏のBLOGが、事態の復旧以降非常に好意的な意見に囲まれているのをみると、タイトルのようなことを思わずにいられない。今回、アルテイルの運営陣は間違いなく、オンラインゲームの地獄と天国の両方を垣間見たはずで、また天国を維持する難しさも知ったと思う。