リアルフェスタ本戦決勝 あゆたん。VS 呪術士ヤン の私的解説

前置きとして比較的プレイ暦が浅い「あゆたん。」氏とアルテイル開始時からのパワープレイヤーの代名詞的存在であり、古株中の古株と言える「呪術士ヤン」氏が『最強』
(たとえそれが運営チームが「アルテイルリアルフェスタ」を盛り上げるために使うキャッチコピー的なものであれ、公にそうした意味付けをされた場所で対戦した、という事実が重要であるということ)
を賭けて戦ったのは、「現在のアルテイルが“誰”のものであるか」ということを示すものだと考えると、今回の結果(ヤン氏のギブアップによる「あゆたん。」氏の勝利)は興味深い。
アルテイルが一年前よりも前進したのか後退したのか? 今までそうした問いについて、各BLOGやらwebというのは「前進or後退だと思う」という主観的な感想でしか情報を与えていなかったけれど、「あゆたん。」氏の勝利という『世代交代』がこの一年のアルテイルの躍進(商業的な成功およびゲーム性の確立の成功)がなければ起きないことであれば、今日ようやくはじめて、アルテイルは一年前より前進したと公に言えるのではないか。

【あゆたん。氏と呪術士ヤンの対戦】

あゆたん。氏はLP10のLV4ユニット中心のゴウエンファイル。対するヤン氏はLP8のリフェスファイル。
初手、あゆたん。氏の「光の精霊」に対し、ヤン氏は「祝福の神官戦士」。
個人的にヤン氏の強さが際立ったのは次ターン。「あふれ出す魂」のバッティング。
LP10であることおよび初手の「光の精霊」からSPを溜め込むファイルと推測し、敢えて自分のSPが増える「光の精霊」ではなく、「あふれ出す魂」を出してSPブーストを止めた。
(万が一LV3ユニットが出ても、「祝福の神官戦士」で持ちこたえつつ、次にLV3ユニットをオープンすればよいので、展開に差し支えは起きない)
そのことにより、序盤はヤン氏がイニシアチブを取った格好になる。あゆたん。氏が「飲み込む巨大蜥蜴」を配置した時にはヤン氏は「太陽王国の騎士隊長」を配置し、迎撃する体制が取れた。

流れが決定的に変わったのはヤン氏のソウルスキルが発動した時。あゆたん。氏は「狩人『カサンドラ』」および「飲み込む巨大蜥蜴」を展開し、カサンドラのディフォラを連続発動し、場に出ていた「使者『ヴァイスフォーゲル』」「祝福の神官戦士」を2体クローズ。
なんとヤン氏の1枚目のソウルスキルは一番あゆたん。氏のファイルと相性の悪い「竜乗り『ヴァッサー』」! さらに同時発動した2枚目のソウルスキル「連達の魔術師」をオープンした「水の精霊」で「狩人『カサンドラ』」のAGIを下げてあゆたん。氏が回避するという素晴らしい読み。
ここで返却SSに強い配置というのが理解できる。つまり「AGI3以上」(上記の場合『狩人「カサンドラ」』)「AGI2以下」(上記の場合『飲み込む巨大蜥蜴』)のLV3以上のユニットを2体だけ並べつつ、残りはLV1−LV2のユニットで済ませるということ。あとは相手ユニットのクローズに合わせて「水の精霊」「風の精霊」でAGIコントロールを行っていけば、返却SSの被害を最小限に食い止めることはできるはず。
(もっとも回避の最良手段は無論イクサーアタックである。またクローズの後に対戦相手がソウルスキルを発動するかどうかの読みも必要になる。『対戦相手がいちばん有利な手は何か』ということを考えて推測すること)
さらにその後もヤン氏の魔楽器士SSを、「ディフォラ」から暗殺者SS発動してのイクサーアタック・さらに「大突風」ですべて回避するという好プレイングを見せ、流れを決定的にした。

なおヤン氏も終盤には「バルティア」および「太陽王国の突撃兵」のチャージを駆使し、あゆたん。氏にプレッシャーをかけつつも、あゆたん。氏が「バルティア」に「水の精霊」を使い、「シェルビー」の攻撃を当てるという確立的な勝利を呼び込んだ。この結果を呼び込んだ一因に「水の精霊」のオープンスキルによって確実にシェルビーが先制できることが挙げられるわけで、やはり強い軽量ファイルに各種精霊はマストであるという印象。


非常に見ごたえのある、好勝負だったと思う。自分も多忙ながらアルテイルをやりたくなりました(笑)